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ボルダリングマットは自作できる?ウレタンの選び方・厚み・作り方を専門業者が解説

ウレタン・スポンジ加工の専門業者が解説

ボルダリングマットの自作方法|ウレタンの種類・厚み・カバーの選び方

ボルダリングマットは、設置場所に合わせて加工したウレタンフォームと、表面を保護するカバーを組み合わせることで自作できます。

ただし、一般的な敷布団や柔らかいマットレスを重ねるだけでは、落下時に底付きしたり、足元が不安定になったりする場合があります。ウォールの高さ、使用者の体重、床面、使用頻度に合わせて、適切な素材・硬さ・厚みを選ぶことが重要です。

株式会社ストライダー社では、個人のお客様から学校・児童施設・クライミング施設まで、設置場所に合わせたウレタン加工を行っています。このページでは、ボルダリングマットを自作する際の考え方と、失敗しにくい材料選びを分かりやすく解説します。


自宅や屋内施設に設置されたボルダリングウォールと安全対策用マットの施工・設置事例

自宅用ボルダリングウォールや屋内クライミングスペースに設置したボルダリングマットの事例をまとめ

結論: カバーを自分で用意できる場合は、設置場所に合わせた「ウレタン中材のみ」を注文する方法が、費用と作業量のバランスを取りやすい自作方法です。素材の選定が難しい場合は、サイズ・ウォールの高さ・用途をお知らせいただければ、当社で候補をご提案します。
ボルダリングマットを自作する3つの方法

1.中材だけ注文する

ウレタンフォームを必要なサイズ・形状で注文し、カバーや表面仕上げは自分で用意する方法です。

費用を抑えやすく、自作初心者にも現実的な方法です。

2.材料からすべて自作する

市販のウレタン、接着剤、シート、カーペットなどを組み合わせて製作します。

材料選びと加工に手間がかかるため、底付きや隙間が生じないよう注意が必要です。

3.カバー込みで製作する

ウレタンの選定・加工から、ファスナー付きカバーまでまとめて依頼する方法です。

手間を減らしたい方や、変形形状・大型サイズに向いています。

自作前に確認したい6つの条件

ボルダリングマットには、すべての環境に共通する一つの正解があるわけではありません。まずは、次の条件を確認します。

  • ウォールの最高部と、実際に落下する可能性がある高さ
  • 大人用・子ども用・施設用など、主な使用者
  • 使用者のおおよその体重
  • 家庭での軽い使用か、施設での繰り返し使用か
  • コンクリート・フローリング・畳など、設置する床面
  • 室内使用か、屋外・半屋外での使用か

同じ厚みでも、柔らかすぎる素材は深く沈み込み、硬すぎる素材は衝撃を十分に吸収できない場合があります。厚みだけでなく、密度・硬さ・反発性・積層構造を合わせて考える必要があります。

ボルダリングマットの厚みはどのくらい必要?

家庭用ボルダリングマットでは、設置条件に応じて100mm、200mm、300mm程度の厚みが検討されます。ただし、以下はあくまで相談時の目安であり、落下時の安全を保証する数値ではありません。

使用環境の例 検討される厚みの例 注意点
低い壁・低床トレーニング 100mm前後から検討 落下高さが低くても、床が硬い場合は底付き対策が必要です。
一般的な自宅用ウォール 200mm前後から検討 ウォールの高さ、使用者の体重、着地範囲を確認します。
高さのある壁・広い落下範囲 300mm前後を含めて検討 厚みだけでなく、素材構成やマット同士の隙間対策が重要です。
重要: 「壁の高さが○mなら厚み○mmで必ず安全」という一律の判断はできません。落下姿勢、使用方法、素材の性能、床面、周囲の障害物などによって危険性は変わります。マットは怪我を完全に防ぐものではなく、衝撃を軽減するための補助設備です。
自作に使うウレタンフォームの種類

ボルダリングマットでは、単に柔らかいスポンジを使うのではなく、それぞれの素材が持つ役割を考えて選定します。

高反発・高弾性ウレタン

沈み込んだ後に戻りやすく、着地時の衝撃を受け止めながら、過度な沈み込みを抑えやすい素材です。

家庭用から施設用まで、使用条件に応じて候補になります。

軟質ウレタン

柔らかく、衝撃を吸収しやすい素材です。ただし、柔らかすぎる場合や厚みが不足する場合は底付きに注意が必要です。

チップウレタン

ウレタン端材を圧縮成形した、密度と耐久性のある素材です。下層の補強や底付き対策として使われることがあります。

ポリエチレンフォーム

比較的硬く、荷重を分散しやすい独立気泡系の素材です。表面側や下層に組み合わせる場合があります。

単層構造

条件に合ったウレタンを1種類で構成します。接着箇所が少なく、構造がシンプルです。

積層構造

硬さや性質の異なる素材を重ね、衝撃吸収、底付き対策、表面の安定性を調整します。


ボルダリングマットの単層構造と2層構造の違いを比較した図。単層ウレタンと、表層にポリエチレンフォーム・下層に高反発ウレタンを組み合わせた2層構造の役割を解説。

ボルダリングマットの単層構造と2層構造の違いを図解したインフォグラフィックです。単層構造は1種類の素材で構成し、2層構造は表層に20~30mm程度のポリエチレンフォーム、下層に高反発ウレタンを用いることで、着地面の安定性と衝撃吸収・底付き対策を両立しやすくなります。

おすすめは「加工済み中材+自作カバー」

自作費用を抑えつつ、材料選びの失敗を減らしたい場合は、ウレタン加工業者へ中材だけを注文し、表面仕上げを自分で行う方法がおすすめです。

寸法に合わせられる

壁、柱、扉、階段、手すりなどを避けた変形加工にも対応できます。

材料選びを相談できる

用途や予算に合わせて、候補となるウレタンの硬さや構成を検討できます。

カバー代を抑えられる

パンチカーペットやシートなどを自分で用意することで、完成品より費用を抑えられる場合があります。

自作カバーに使われる素材
素材 特徴 主な注意点
パンチカーペット 室内に馴染みやすく、DIYで貼り付けやすい 汚れや摩耗、接着方法を事前に確認します。
エステル帆布 丈夫で、運動施設や安全マットに使いやすい 厚手のため、家庭用ミシンでは縫いにくい場合があります。
ターポリン 汚れを拭き取りやすく、耐水性を持たせやすい 完全防水ではなく、縫い目やファスナーから水分が入る場合があります。
トラックシート等 比較的入手しやすく、大きな面を覆いやすい 滑り、たるみ、角部、固定方法に注意します。

カバーを袋状に縫製する場合は、ウレタンを出し入れできるファスナーを付けると、交換やメンテナンスがしやすくなります。複数枚を並べる場合は、ベルクロや連結帯で隙間が開きにくい構造にする方法もあります。

ボルダリングマットを自作する流れ
1

設置場所を採寸する

縦・横だけでなく、柱、巾木、扉、手すり、壁の出っ張りなども測ります。複雑な形状は、上から見た手書き図と写真があると伝わりやすくなります。

2

落下範囲を確認する

壁の真下だけでなく、壁の傾斜や動きによって横方向へ落下する可能性も考え、必要な敷設範囲を決めます。

3

厚みと素材を検討する

ウォールの高さ、使用者、使用頻度、床面をもとに、ウレタンの候補と厚みを検討します。

4

1枚物か分割式か決める

大型マットは搬入できない場合があります。玄関、階段、廊下、エレベーター、設置場所までの経路を確認し、必要に応じて分割します。

5

カバーまたは表面仕上げを行う

袋状カバー、パンチカーペット貼り、シートで包む方法などから、用途と予算に合う方法を選びます。

6

隙間・ずれ・障害物を点検する

使用前に、マット同士の隙間、壁際の隙間、滑り、段差、硬い突起物、カバーのたるみがないか確認します。

変形したボルダリングマットの割り付け図、分割マットの連結部分、トラックへ積み込まれた搬入前のボルダリングマットをまとめた画像

変形形状のボルダリングマットにおける採寸図・分割設計・連結部のイメージと、搬入前にトラックへ積み込まれたマットの様子をまとめた画像です。

自作でよくある失敗
  • 家庭用の柔らかいマットレスだけを重ね、着地時に底付きする
  • 柔らかすぎて足が深く沈み、着地姿勢が不安定になる
  • マット同士の間に隙間ができ、足や手が入り込む
  • 壁の真下だけに敷き、実際の落下範囲を十分に覆えていない
  • 大型の一枚物で製作し、玄関や階段を通らない
  • 表面シートがたるみ、足を取られる
  • ウレタンを裸のまま使用し、汚れや摩耗が早く進む
  • 水分がカバー内部に入り、乾燥しにくくなる
加工・製作例

自宅の通路に合わせた200mm厚マット

サイズ例:厚み200mm × 幅770mm × 長さ2840mm

細長い通路スペースに合わせ、壁下の床面を覆うように加工した事例です。市販品では対応しにくい幅・長さでも、設置場所に合わせて加工できます。

自宅ガレージ用・中材のみの製作

サイズ例:厚み200mm × 幅1500mm × 長さ5000mm

ウレタン中材だけを製作し、カバーはお客様ご自身で用意された事例です。費用を抑えながら、必要な広さを確保したい場合に適しています。

低床向け・高反発ウレタンとPEフォームの組み合わせ

構成例:高反発ウレタン70mm+ポリエチレンフォーム30mm

低めのウォールに合わせ、合計100mm厚で構成した例です。表面はお客様がパンチカーペットを貼って仕上げました。

ウレタン中材の注文に必要な情報

お問い合わせの際は、分かる範囲で次の内容をお知らせください。材料名や硬さが分からなくても問題ありません。

  • ご希望の厚み・幅・長さ
  • ウォールのおおよその高さ
  • 使用者が大人中心か、子ども中心か
  • 家庭用か、学校・施設・ジム用か
  • 室内か、屋外・半屋外か
  • 中材のみか、カバー込みか
  • 設置場所と搬入経路の写真
  • 納品先の郵便番号

変形形状の場合は、上から見た簡単な手書き図に寸法を書き込んだものでもお見積もりできます。

ボルダリングマットの自作・中材選びをご相談ください

市販品ではサイズが合わない場合や、どのウレタンを選べばよいか分からない場合もご相談いただけます。個人のお客様、1枚からのご注文、全国発送に対応しています。

TEL:0532-26-3022/営業時間:9:00~18:00(日曜・祝日を除く)

ボルダリングマットの自作に関するよくある質問

加工済みのウレタン中材を用意し、パンチカーペットや縫製カバーなどで表面を保護すれば自作できます。ただし、素材・硬さ・厚みが使用環境に合っていることが重要です。

家具・寝具用の製品は、ボルダリングの落下衝撃を受けることを前提に設計されていません。底付き、横ずれ、隙間、沈み込みすぎなどが起きる可能性があるため、安易な代用はおすすめできません。

はい。ウレタン中材のみを、ご希望の寸法や形状に加工して販売できます。カバーやパンチカーペットをお客様側で用意する方法にも対応しています。

はい。個人のお客様からの1枚・小ロットのご注文にも対応しています。

可能です。柱、壁の凹凸、扉、階段、手すりなどを避ける形状に加工できます。寸法入りの手書き図と設置場所の写真をお送りください。

製作可能な場合もありますが、搬入経路や配送条件によっては分割をおすすめします。玄関、階段、廊下、エレベーターの寸法もご確認ください。

はい。用途や予算に応じて、エステル帆布やターポリンなどのカバー製作もご相談いただけます。カバーは外注製作のため、中材のみより納期が長くなります。

一時的な屋外使用や半屋外向けの仕様は検討できますが、一般的なウレタンフォームは水分や紫外線の影響を受けます。使用後の乾燥、保管方法、カバーの防水性などを含めて検討が必要です。

サイズ、厚み、使用するウレタンの種類、積層数、形状、数量、カバーの有無、配送先によって変わります。寸法と納品先の郵便番号をお知らせいただければ、お見積もりします。

安全上の注意

本ページの内容は、一般的な材料選びと製作方法の説明です。マットを設置しても、落下による怪我を完全に防ぐことはできません。使用前には必ず設置状態を点検し、必要に応じて専門施設・施工業者・競技関係者等へ安全性をご確認ください。特に高所、児童施設、不特定多数が利用する施設では、自己判断だけで製作・設置しないでください。

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